観光地放射能汚染状況
ここでは観光地の放射能汚染状況を紹介します。
2011年7月8日に発売された「FRIDAY(フライデー)」に、観光地の放射能汚染状況が掲載されていました。
各観光地を訪れ、その場の放射線量を計測し、どこが危険なのかを表とマップで紹介しています。
ここではいくつかを抜粋し、高い数値を示した場所を紹介していきます。
放射線量に関しては専門家の中でもどこまでが危険で、どこまでが安全かという基準がありません。
国が定めているのは年間20ミリシーベルトまでの被曝限度量という数字があります。これは、毎時に計算し直すと2.28マイクロシーベルトになります。
マイクロシーベルトはミリシーベルトより小さい単位です。
しかし、FRIDAYでは、毎時0.16マイクロシーベルト以上は注意が必要という立場を取っています。
今回発表された表の多くは、この毎時0.16マイクロシーベルトを越えていました。
観光でいくため、影響は一時的であると考え、ここでは少し高めの0.5マイクロシーベルト以上のものを抜粋して紹介していきます。
放射線量の高い観光地
上記で説明したような基準を元にデータを見ていきます。
すると下記のような場所が、今回のFRIDAYのデータで該当します。(7月2日以降の調査)
福島県
- 郡山カルチャーパーク入口:1.14
- 郡山カルチャーパーク総合案内:1.39
- 開成山野球場:2.06
- 開成山陸上競技場(コンクリート):1.96
- 開成山陸上競技場(土):2.22
栃木県
- JR那須塩原駅:1.01
- 那須ガーデンアウトレット:0.72
- 道の駅湯の香しおばら:4.60
- イオンスーパーセンター那須塩原店:1.14
福島原子力発電所がある福島県が高いのは当然かもしれませんが、それ以上に栃木県に放射線量の高い地域があるのに注目すべきでしょう。観光地として人気もある地域ですが、当面は自重した方がよいかもしれません。
他の地域
今回の調査では、岩手県、福島県、茨城県、栃木県、長野県、東京都、千葉県、神奈川県、静岡県の観光地が調査対象でした。
概ね毎時0.3マイクロシーベルトを下回る結果になっています。以下、全て毎時マイクロシーベルトの数値です。
2011年に世界遺産に登録された岩手県の平泉の平泉駅では0.17、その平泉の中尊寺金色堂は0.2です。
栃木県の日光の東照宮では、正面が0.28。
東京の浅草寺では本堂で0.21。
千葉県の東京ディズニーランドゲート前では0.31。
これらの数字が高いとみるか低いと見るかは各自の判断となります。いずれにしても、調査段階の2011年7月から、日が経つにつれて放射線量は変化していきますので、訪れる時期なども考慮に入れて旅行の計画を検討しましょう。
あくまで、調べた時点での数字であるということを把握して考えましょう。
放射性物質と放射線量の考え方
数値の大きかった観光地は上記のとおりです。全ての観光地をチェックしているわけでもないため、あくまで参考程度に捉えてください。
また、この数値は今後変動していきます。雨が降って、地上にある放射性物質が流されれば放射線量は減っていきますし、逆に雨によって流れてきた放射性物質が別の場所に移動し、その場所の放射線量が増える可能性があります。
基本的に、コンクリートの上だと流れていきやすく、土だと移動が限定的で、溜まりやすい状態になります。
山登りなどをされる方は、この辺りも注意して旅行先を検討しましょう。
なお、東京では、新宿で毎時0.06マイクロシーベルトであると新聞で発表されています。しかし、これは地上から20mのビルの上で計っているため、現実的な数字ではありません。
別の調査では今回の調査と同じく地上1mで計ったところ、新宿でも毎時0.2マイクロシーベルトを計測しています。
そう考えると、上記の一部観光地も、さほど問題ないように思えるかもしれません。
いずれにしても、最終判断はご自身でお願いします。年輩の方であれば、将来的には必ず早い段階で死にますので、あまり気にしなくてもいいでしょう。
逆に若い方、子供はもちろん、まだ20歳、30歳の人であれば、放射能の影響を考慮に入れた方がよいと思います。